仮想通貨の税金はいくらから?20万円ルールと申告条件
日本の仮想通貨の税金でもっとも多い入口の質問は、いくら払うのかではなく、そもそも申告が必要なのか、です。会社員の場合、その判断はひとつの金額と、ほぼ全員がつまずくひとつの区別にかかっています。区別とは、その金額が測っているのは所得であって、銀行に出金した額ではない、ということです。
20万円ルールの中身
国税庁タックスアンサーNo.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」には、年末調整されなかった給与の収入金額と各種の所得金額との合計額が20万円を超える人が挙げられています。仮想通貨の利益はこの各種の所得に当たります。同じページでは、給与の年間収入金額が2,000万円を超える人も、20万円の水準にかかわらず申告が必要とされています。
したがって通常の場合はこうなります。勤務先が一か所で、その勤務先で年末調整が済んでおり、給与が上の水準を超えず、暦年の仮想通貨の所得が20万円以下であれば、仮想通貨を理由とした所得税の確定申告は必要ありません。
20万円は何に対する金額か
ここで両方向の誤解が起きます。
基準になるのはその年の仮想通貨の所得、つまり総収入金額から譲渡原価と売却に直接必要な費用を差し引いた金額です。売却代金の総額ではありませんし、銀行口座に動かした金額でもありません。取得価額295万円のビットコインを300万円で売却した人の所得は5万円であって、300万円ではありません。
逆の誤解もあります。取引所に置いたままにしても状況は変わりません。日本では仮想通貨同士のスワップそれ自体が円換算で評価される課税対象の譲渡ですから、一度も日本円に出金していない一年でも、20万円を超える所得が生じることは珍しくありません。ステーキング、マイニング、レンディングの報酬も同様です。FAQ 1-7では、これらにより取得した暗号資産は取得時点の価額(時価)で総収入金額に算入するとされています。
落とし穴:これは所得税だけのルール
No.1900は所得税の確定申告が必要な人を示すページです。住民税については触れていません。住民税は市区町村が独自の手続で扱っており、20万円の線がそのまま適用されるわけではありません。その年の仮想通貨の所得が20万円以下で所得税の確定申告をしない場合でも、お住まいの市区町村の住民税の申告要否は別に確認してください。
申告が必要な場合
仮想通貨の利益は、年に一度の確定申告で雑所得として申告します。日本の課税年度は暦年で、前年分の申告期間はおおむね2月16日から3月15日です。雑所得は他の所得と合算され、5%から45%の累進的な国税に一律10%の住民税が加わるため、実効的な上限はおよそ55%になります。
この仕組みからは二つの帰結が出てきます。ひとつは、仮想通貨の利益が給与の一部をより高い税率帯に押し上げることがあるため、利益にかかる限界的な負担は昨年の税率とは限らないということ。もうひとつは、損失が盾にならないことです。FAQ 2-11のとおり、雑所得の金額の計算上生じた損失は給与など他の所得と通算できません。所得税法上、通算できるのは不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得の損失に限られるためです。
申告不要でも残すべき記録
今年が20万円以下だったからといって、その年がなかったことになるわけではありません。取得価額は将来に引き継がれるため、きちんと売却する年に必要になるのは、まさに今年の記録です。
- 国内の各取引所が交付する年間取引報告書。FAQ 2-7では、国内の暗号資産交換業者を通じた取引について購入金額と売却金額を確認する第一の方法として案内されています。
- 海外取引所や個人間取引については、銀行口座の入出金と取引履歴。同じ2-7が示す代替手段です。
- 受け取った報酬ごとの日付と円換算額。
履歴がすでに失われている場合、FAQ 2-7は、売却した暗号資産の取得価額を売却価額の5%相当額とすることを認めています。ただしこれは最後の手段であって計画ではなく、実際の記録より不利になるのが通常です。
計算の全体像は日本の仮想通貨の税金で、申告に使える数字の形は仮想通貨の税務レポートで確認できます。
一般的な情報であり税務上の助言ではありません。最新の金額とご自身の取り扱いは国税庁または有資格の税理士にご確認ください。
申告の要否を判断する前に整理しておきたいこと
仮想通貨の税金を考えるとき、最初に必要なのは「いくらから」という金額を暗記することではなく、自分の一年間の取引を再現できる記録をそろえることです。 申告の要否は、その年の所得金額で決まりますが、その所得金額は、売却したときの収入金額から取得価額と手数料などを差し引いて計算します。 したがって、正確な所得金額を知るには、いつ、どの通貨を、どのような価格で取得し、いつ、どのような価格で売却したのか、という一連の履歴が欠かせません。 取引所の画面に履歴が残っていても、画面が変わったりサービスが終了したりすると、後から確認できなくなることがあります。 そのため、取引が発生した都度、または少なくとも月に一度は、取引履歴をファイルに書き出して保管する習慣をつけると安心です。 また、日本円を入出金した記録も、取引の前後関係を確認する手がかりになります。 銀行口座の明細もあわせて保存しておきましょう。
記録を残すときに意識したいポイント
記録を残すときは、単に取引の一覧を保存するだけでなく、その取引がどのような性質のものだったかをメモしておくと、後日の計算が楽になります。 たとえば、日本円で購入したのか、他の仮想通貨との交換で取得したのか、ステーキングやマイニングの報酬として受け取ったのか、といった区別です。 これらの区別は、取得価額の考え方や、その時点で課税関係が生じるかどうかに影響します。 また、売却したときの記録には、売却の目的(生活費のため、他の通貨への交換のためなど)を添えておくと、あとで取引の経緯を思い出しやすくなります。 さらに、取引所ごとに記録をまとめておくと、年間の取引量が多い場合でも、どの取引所で何が起きたのかを把握しやすくなります。 取引所の名前、口座番号、取引の日時、通貨ペア、数量、価格、手数料、そしてその取引が確定申告に必要な所得の計算にどう影響するか、という観点で整理しておくとよいでしょう。
複数の情報源を照合する習慣
仮想通貨の取引記録は、取引所の年間取引報告書だけがすべてではありません。 取引所が発行する報告書には、その取引所で行われた取引がまとめられていますが、複数の取引所を利用している場合や、海外の取引所を利用している場合、個人間取引を行った場合には、報告書だけでは全体像が見えません。 そこで、取引所の報告書と、自分の銀行口座の入出金記録、そして自分自身のメモを照合する習慣をつけましょう。 たとえば、取引所に日本円を入金した記録と、その後の取引履歴の日付が整合しているか、売却して出金した記録と、銀行口座への入金記録が対応しているか、といった確認です。 この照合作業は、記録の漏れや誤りを発見するのに役立ちます。 また、取引所の報告書に記載されている数量や価格が、自分のメモと一致しているかも確認しましょう。 もし食い違いがあれば、その原因を調べて、どちらが正しいのかを判断する必要があります。 このような照合を定期的に行うことで、申告の準備がスムーズになります。
計算の前提を文書に残す
仮想通貨の所得金額を計算するとき、取得価額の算定方法や、どの取引を対象にするかなど、いくつかの判断が必要になることがあります。 たとえば、同じ種類の仮想通貨を複数回に分けて取得した場合、その取得価額をどのように計算するか(移動平均法や総平均法など)は、選択した方法によって結果が異なります。 また、取引所のシステム障害やハードフォークなどで、通常の取引とは異なる扱いが必要なケースもあります。 このような判断を行ったときは、その内容と理由を文書に残しておきましょう。 具体的には、計算に使用した取得価額の一覧、採用した計算方法、その方法を選んだ理由、参考にした情報源などを記録します。 この記録は、後日、税務署から質問があったときや、自分自身で計算を見直すときに役立ちます。 また、計算の過程で不明な点があった場合は、そのままにせず、その時点で調べるか、専門家に相談するかを決めておきましょう。 あいまいなまま計算を進めると、後で修正が必要になる可能性があります。
申告前に見直すべきチェック項目
確定申告の提出前には、計算結果が正しいかどうかを確認するためのチェックリストを用意しておくとよいでしょう。 まず、すべての取引所の取引履歴が揃っているか、海外取引所や個人間取引の記録が漏れていないかを確認します。 次に、取得価額の計算が一貫しているか、手数料や経費の扱いが適切かを確認します。 また、所得の金額が、自分の記録と整合しているか、他の所得と合算したときの税率が正しく適用されているかを確認します。 さらに、住民税の申告が必要かどうかも、所得税の申告とは別に確認しましょう。 住民税の申告は、所得税の確定申告をしない場合でも必要になることがあります。 最後に、計算に使用した数字の根拠となる書類(取引報告書、銀行明細、自分のメモなど)を保管しておきましょう。 もし、自分で計算することが難しい場合や、取引の内容が複雑な場合は、税理士などの専門家に相談することを検討してください。 専門家に相談する際は、事前に記録を整理しておくと、相談がスムーズに進みます。
記録整理と専門家相談の実践ガイド
仮想通貨の税務を考える際、最初に必要なのは「いくらから」という金額を暗記することではなく、自分の一年間の取引を再現できる記録をそろえることです。 申告の要否はその年の所得金額で決まりますが、その所得金額は売却したときの収入金額から取得価額と手数料などを差し引いて計算します。 したがって、正確な所得金額を知るには、いつ、どの通貨を、どのような価格で取得し、いつ、どのような価格で売却したのか、という一連の履歴が欠かせません。 取引所の画面に履歴が残っていても、画面が変わったりサービスが終了したりすると、後から確認できなくなることがあります。 そのため、取引が発生した都度、または少なくとも月に一度は、取引履歴をファイルに書き出して保管する習慣をつけると安心です。 また、日本円を入出金した記録も、取引の前後関係を確認する手がかりになります。 銀行口座の明細もあわせて保存しておきましょう。 記録を残すときは、単に取引の一覧を保存するだけでなく、その取引がどのような性質のものだったかをメモしておくと、後日の計算が楽になります。 たとえば、日本円で購入したのか、他の仮想通貨との交換で取得したのか、ステーキングやマイニングの報酬として受け取ったのか、といった区別です。 これらの区別は、取得価額の考え方や、その時点で課税関係が生じるかどうかに影響します。 また、売却したときの記録には、売却の目的(生活費のため、他の通貨への交換のためなど)を添えておくと、あとで取引の経緯を思い出しやすくなります。 さらに、取引所ごとに記録をまとめておくと、年間の取引量が多い場合でも、どの取引所で何が起きたのかを把握しやすくなります。 取引所の名前、口座番号、取引の日時、通貨ペア、数量、価格、手数料、そしてその取引が確定申告に必要な所得の計算にどう影響するか、という観点で整理しておくとよいでしょう。 仮想通貨の取引記録は、取引所の年間取引報告書だけがすべてではありません。 取引所が発行する報告書には、その取引所で行われた取引がまとめられていますが、複数の取引所を利用している場合や、海外の取引所を利用している場合、個人間取引を行った場合には、報告書だけでは全体像が見えません。 そこで、取引所の報告書と、自分の銀行口座の入出金記録、そして自分自身のメモを照合する習慣をつけましょう。 たとえば、取引所に日本円を入金した記録と、その後の取引履歴の日付が整合しているか、売却して出金した記録と、銀行口座への入金記録が対応しているか、といった確認です。 この照合作業は、記録の漏れや誤りを発見するのに役立ちます。 また、取引所の報告書に記載されている数量や価格が、自分のメモと一致しているかも確認しましょう。 もし食い違いがあれば、その原因を調べて、どちらが正しいのかを判断する必要があります。 このような照合を定期的に行うことで、申告の準備がスムーズになります。 仮想通貨の所得金額を計算するとき、取得価額の算定方法や、どの取引を対象にするかなど、いくつかの判断が必要になることがあります。 たとえば、同じ種類の仮想通貨を複数回に分けて取得した場合、その取得価額をどのように計算するか(移動平均法や総平均法など)は、選択した方法によって結果が異なります。 また、取引所のシステム障害やハードフォークなどで、通常の取引とは異なる扱いが必要なケースもあります。 このような判断を行ったときは、その内容と理由を文書に残しておきましょう。 具体的には、計算に使用した取得価額の一覧、採用した計算方法、その方法を選んだ理由、参考にした情報源などを記録します。 この記録は、後日、税務署から質問があったときや、自分自身で計算を見直すときに役立ちます。 また、計算の過程で不明な点があった場合は、そのままにせず、その時点で調べるか、専門家に相談するかを決めておきましょう。 あいまいなまま計算を進めると、後で修正が必要になる可能性があります。 確定申告の提出前には、計算結果が正しいかどうかを確認するためのチェックリストを用意しておくとよいでしょう。 まず、すべての取引所の取引履歴が揃っているか、海外取引所や個人間取引の記録が漏れていないかを確認します。
FAQ
仮想通貨の利益はいくらから申告が必要ですか?
国税庁タックスアンサーNo.1900では、年末調整されなかった給与の収入金額と各種の所得金額との合計額が20万円を超える給与所得者に確定申告が必要とされています。仮想通貨の利益はこの各種の所得に当たります。同ページでは給与の年間収入金額が2,000万円を超える人も別途申告が必要とされています。
20万円は売却額と利益のどちらで判定しますか?
所得、つまり総収入金額から譲渡原価と売却に直接必要な費用を差し引いた金額で判定します。取得価額295万円のものを300万円で売却した場合の所得は5万円であり、300万円ではありません。
日本円に出金していなければ所得は生じませんか?
生じます。仮想通貨同士のスワップ自体が円換算で評価される課税対象の譲渡です。またFAQ 1-7により、ステーキング、マイニング、レンディングの報酬は受領時の価額で総収入金額に算入されます。一度も出金していない年でも20万円を超えることがあります。
20万円ルールは住民税にも適用されますか?
適用されません。No.1900は所得税の確定申告が必要な人を示すページで、住民税には触れていません。住民税は市区町村が別に扱うため、同じ基準が及ぶと考えず、お住まいの市区町村の申告要否を確認してください。
